ブログ~京の散歩道~The Key to Success

 大学の非常勤講師は1年ごとの契約になる。私の場合、令和7年度についてはそれぞれの大学のコマ数の関係で木曜日が空いてしまうことになった。できれば木曜日を新たに4つ目の大学を開拓して、なんとか埋めたいと考えていた。私は大学の求人募集をしているJRECをいつも確認している。すると近畿大学経営学部で木曜日の2限と3限に一般教養の英語の求人募集があったので、応募してみることにした。募集人数は2名と書いてあった。今回この求人には月曜日の3コマ分と木曜日の2コマ分の求人があったが、これは月曜日1名と木曜日1名ということなのだろうと思う。とにかくダメ元で応募することにした。しかし驚いたことに1次の書類審査が通過したと担当の先生から連絡をいただいた。「え?」と正直びっくりしたが、とにかく2次の模擬授業と面接に向けて、試験対策を行った。そして昨日初めて近畿大学に出向いた。「4月以降もこの大学で仕事できたらいいなぁ。」と英語でいうと‘I wish I could work here after this April.’ とこういう時に仮定法過去を使うのだが、まさにこの心境だった。いうまでもなく、私のこの時の心境は「無理だろうなぁ」という諦めの心境だったから仮定法過去の表現になるのである。もっと以前にしっかり英語を勉強していたら、面接に合格できる確率があがったのにという想いから「あ~ぁ、もっと勉強しておくべきだった」と過去の自分を悔しがる自分がそこにいるのであった。そして時間がきたので、今回担当してくださった先生の研究室に出向く。先生からいろいろとアドバイスを受けて、面接会場へ。女性の先生と男性の先生、それぞれ1名の先生が加わって面接と模擬授業が始まった。用意して臨んだが案の定、緊張してしまい、もうぼろぼろだった。「終わった」と不採用まるわかりの状況で、大学を後にした。返る途中、担当の先生からメールで連絡があり、なんと採用が決定したと連絡が入った。これこそまさに‘Unbelievable’としかいいようがない出来事だった。どうして採用になったか正直分からないが、とにかく担当の先生にお礼のメールをいれて、よろしくお願いしますと連絡した。タイトルの‘The Key to Success’は62号に私が書いたエッセイのタイトルである。今回まさにこのタイトル通りであった。1次の時点で自分の中では失敗する確率が150%。2次の時点で100%だった。失敗する確率が大きかったにも関わらず、なぜこれが成功につながったのか。正直私には分からない。ただいただいたメールの中に担当の先生は、私の人柄が高い評価を得たと書いてあった。あえて成功する要因があったとすれば、模擬授業はボロボロで質問に突っ込まれてもろくに答えられなかったにも関わらず、3つの大学で大学教員として3年以上の経験があったこと、そして研究業績がある程度あったことが考慮されたのではないかと思う。面接官の先生から「英語の能力を示す何か資格はお持ちですか」と問われた時「英検2級を持っています」と言った時、正直一番聞いて欲しくないことを聞かれ、この時点で「この面接、不採用がここで決定した」と思って、大学を後にした。「ここに来るのはこれが最初で最後になるかもしれない」と思った。でもやっぱりこのタイトルにあるように何かで成功しようと思えば、62号でも書いたが、最終的には「自分を信じる」に尽きるのではないかと思う。